【リンク:イオン、偽りの「お客様第一」…スーパーの利益率ほぼ0%、違法広告で国が措置命令】
違法広告はダメですよね〜。
しかしリンク先の記事のように小売業の宣伝文句で一般的な『お客様第一』という言葉はあってないようなモノです。
私から言わせれば「ただのキレイごと」です。
イオンだって民間の企業なんだから『利益第一』です。
この大前提がなければ企業は成り立たないです。
スーパー部門の利益率がほぼ0%だって、集客効果があるので、他の部門の収益やテナントで入っている企業などの収益にもつながるでしょう。ダメなら時代に合わないとされるGMS(総合スーパー)をヤメればイイだけです。そうすればSEIYU・サミット・マルエツ・その他スーパーが大喜びですよ。
言わずもがなだが、まっとうな商売をしている事業者にとって「お客様第一」という概念は経営の要諦だ。特に全国展開の小売企業ではなおさらのことだろう。それを売り場と経営で実践できなければ、どんなに良い商品・サービスを扱っていたとしても、いずれ顧客にそっぽを向かれ、企業の業績は悪化してしまうだろう。
私の勤務するプラス(仮)でも似たようなことが言われてスローガンとして休憩所などに掲示されていますが、従業員(正社員・パート・アルバイト)たちは、特に何も意識してませんし、考えてもいません。もし本気で『お客様第一』を掲げているのであれば、失礼ながら「経営陣は頭おかしいんじゃないの?」と言いたくなってしまいます。
『与えられた仕事を与えられた時間内に(できるだけ)遂行する』だけです。
どんなに『お客様第一』ということを教育など時間を費やされても変わりません。
働く側は『自分第一』です(キッパリ)。
例えば正社員の店長は、自分の勤務する店舗の売上がズバ抜けて良いと高評価されます。出世もしやすいでしょうし、店舗勤務以外の職にもつきやすいでしょう。
だから頑張るのですよ!
だから従業員にも厳しく接して作業を指示したり、細かいところにも目を配れるのです。そして1円でも多く売上げることを目標としているのです。
役職以下の正社員なども上司から評価されるので、無駄に逆らったりせず何でも「はい」と言って頑張るのです。
出世を諦めた正社員は頑張りません。
そう簡単にクビにならないことを知っていますから、高評価を目指すこともなく普通の評価で満足しているのです。もちろん収入もそれなりになりますが、それでもパート・アルバイトの倍以上の収入ですので、生活に困窮することはありません!
それではパート・アルバイトはどうでしょうか?
収入面の違いはありますが、この『出世を諦めた正社員』とほとんど考え方が同じです。パート社員の中には正社員雇用を目指している方もわずかながらいますが、せいぜい各店舗で1%ぐらいです。
なお「頑張らない」というのは、「やる気がなくて、仕事やお客差応対が不適切」ということではなく、『必要以上に努力しない』という意味です。
人間が惜しまずに努力するには目の前にニンジンが必要です。
そのニンジンをぶら下げずに言葉だけで「もっと頑張りましょう」「もっと努力しましょう」などと言われても無駄です。
パート・アルバイトの時給ってどのぐらい上がるモノだと思いますか?
勤務される企業によるでしょうけど・・・年間で数円(10円以下)というのが一般的です。
※最初のほうだけ数十円上がるケースもあります。
しかも永遠に10円ずつ上がることはなく、上限が決まっています。最初が時給1000円だったとして30年勤務すれば1300円になることはないのです(時代や法律などによって変化するかもしれませんけど)。
プラス(仮)の場合は評価給もありますので、「できる仕事の内容・レベル・数」などによって時給が上がりますが、下がることもあります。
例えば「受注発注の仕事を覚えてできるようになった」として時給が上がったとします。しかしその後「受注発注の作業をほとんどやる機会がない」となった場合は次の契約更新で除外され、その分の評価が下がり時給も下がります。
「できる仕事の内容・レベル・数」に変化がなければ基本時給が上がるだけになりますので、数円(10円以下)だけになります。
特に上下が激しいのが『販売員』という立場の方です。
売上が良ければ時給は上がりますが、売上が悪ければ下がります。売上が悪い時期が長く続くと販売員から生活雑貨などへ異動させられます。もちろんその時点で時給が変更されます。
もしニンジンをぶら下げるのであれば時給アップは年間50円以上が妥当だと思います。
フルタイム8Hの場合1ヵ月170時間勤務として《50円×170時間=8500円》という計算になります。年収だと10万円以上のベースアップならやる気も出てくるというモノです。さらに評価給などが加算されれば年収300万円以上(月額25万円以上)が可能となります。最大時給を2000円ぐらいに設定してくれれば年収400万円以上も可能となりますので、パート・アルバイトのやる気が一気に上がることになります!
※年収300万円以下が低所得層と位置づけられています。
なぜこんな夢物語を記述するかというと・・・やはり不満があるからです。給与に対する不満というよりも、パート・アルバイトに課せられる仕事や責任についてです。
私はフルタイム8Hで勤務しています。
以前店長からこんなことを言われました。
店長「フルタイム8Hの方は社員寄りで考えてください。そしてその部署ではリーダー的存在として4Hや新人さんなどの教育や指導をやってください」
店長「新入社員よりパートさんたちのほうが仕事ができます。親切に教えてあげてください」
もちろんイヤとは言わないです。新人のパートさんでも新入社員でも親切丁寧に教えています。
しかし新人パート社員などと時給はほとんど変わりません。立場だけは偉そうですが、「社畜になれ!」と言われているようなモノです。もし社畜を強要しているのでないならば、なにか収入面での格差をつけてほしいと考えます(一応個人評価には「教育ができる」というのはあります)。
店長>>>>副店長>役職者>>>>正社員(3年以上)>>新入社員(1〜3年)>>>>>>>>>>>>>>>>>フルタイム8H・4H>新人パート社員
格差としては上記の図式ぐらいです。
パート・アルバイトは10年以上勤務して仕事も何でもできるようになったとしても、仕事以外すべての面で新入社員のほうが上です。新人パート社員の教育までは担当しますけど、正社員への教育は正社員でやってほしいです!
それとリンク先の『セブン&アイとの決定的な差』としてPB(プライベートブランド)の差が記述されています。いかにして「顧客から意見を集めることができるのか〜」みたいな内容ですが、ちょっと違うと思います。
セブン&アイは顧客の声をPB商品の開発に反映させるために、09年10月に顧客参加型のコミュニティサイト「プレミアムライフ向上委員会」をグランドオープンした。17年4月にはコミュニティを刷新し、「セブンプレミアム向上委員会」にリニューアルしている。顧客から意見や要望を能動的に聞く体制を古くから構築し、PB商品の開発に生かしてきたのだ。
これらのメインの効果は『宣伝広告』です!
けっして顧客からの意見や要望を反映させることを主目的とはしておりません。
確かに社内の人間だけでは思いつかないようなアイディアや意見が出たりすることもありますが、顧客の多数決だけを頼りに商品開発することはありません。せいぜい『参考にする』ぐらいです。
「プレミアムライフ向上委員会」という名称からもわかるように『セブンプレミアムのファンを増やす』というのが目的なんです。「セブンスイーツアンバサダー」なども同じ理由ですね!
一般消費者がTwetter、Facebook、InstagramなどのSNSを利用しやすくしています。
一般消費者の囲い込みのひとつです。その他で言うと「nanaco」とか「セブンカード」なども同じ理由で消費者をセブン&アイグループに囲い込む手段ですよね。
セブンプレミアムは確かに高収益をもたらしたかもしれませんが、失敗も多々あります。例えば今でも販売されているドーナッツ・・・当初は「セブンカフェドーナッツ」として「コーヒーと一緒にドーナッツ!」というコンセプトでしたが根本的に不人気なのでしょう、品揃えも少なくなってきました。勝手な想像ですが、思ったほどドーナッツが流行らず売れないということと『コーヒーを単独で購入する人が圧倒的に多い』ということだと思います。
このような成功と失敗を繰り返して総合的に『利益』を生み出すのです。
そして『利益』を生み出すためには『お客様第一』なんて言っているようだったら未来はないです。店舗で働く従業員のほとんどが時給の安いパート社員という現状では不可能だと思ってください。
もし可能性があるとしたらその答えが『ニンジンをぶら下げる』ということだけです。