これからの季節は引っ越しシーズンということで、いろいろと家具が物入りだったりする時期で、私の勤務するプラス(仮)ABC店でも多くのお客様が来店されます。
引っ越しをされる方のほとんどは『すでに引っ越し先が決まっている』もしくは『すでに住んでいる』であり、必要な家具のサイズなどを測ってこられるケースが多いです。
プラス(仮)ABC店では、日用雑貨や家具を販売しています。
一応日用雑貨と家具ではフロアが分かれていて、ソファー・ベッド・食器棚・チェスト・ダイニングテーブルや椅子など一般的な家庭用の家具を展示販売しています。
お客様は部屋に置く家具のサイズや好みの色などが決まっているので、展示商品を見て「これに決定!」と思っても、『国内に在庫がない』というような理由で「納品まで1ヶ月かかる」とか言われたことはありませんか?
せっかく気に入った家具があっても「納期が長い」という理由だけで、他の納期の早い家具に変更する羽目になったりすることが多いかと思います。
商品の納期については店員さんにも、どうすることもできないのですよ。
しかし『家具の買い替え』であれば、古い家具をそのまま使用するということができますが、新たに必要な場合は引っ越した当日から使いたいですよね。
そんな場合は展示品を売ってもらいましょう!
ただし、通常展示品は売ってもらえません。
なぜなら店側からすると展示品を売ってしまうと困る理由があるからです。
【展示品を売ると困る理由1】
基本的に展示品は多くのお客様が『見て触って試せる』ためのものです。従って売り場に展示されていない商品は絶対に売れなくなってしまうのです(ネット通販などは除く)。
【展示品を売ると困る理由2】
展示品を売ってしまうとそこのスペースだけぽっかり空いてしまいます。もちろん、他の商品を詰めたり移動させたりして処理するのですが、その分の時間を従業員に割り当ててしまうと無駄な人件費が発生してしまうのです。
【展示品を売ると困る理由3】
基本的に店の展示品って展示する商品や並べ方などが決まっています。だいたい本社から指示された通りに展示します。ただ、店舗によってある程度は変更することが可能です。
このような理由から通常は展示品を売ってくれることはないのですが、裏技が存在します!
【展示品の家具を購入する方法】
とりあえず「ソファーが欲しいけど納期が1ヶ月先」ということにしてみましょう!
まずは店員さんです・・・通常売り場にいる店員さんのほとんどがパート、アルバイトの店員さんです。
パート、アルバイトの店員さんは、どんなに大ベテランでも裁量権が一切ありませんので、正社員を呼んでもらってください。
できれば店長や副店長レベルの正社員がベストです。
ここで1つ注意する必要があります。
それはクレーマーだと思われないよう丁寧な言葉で「すみませんが、裁量権のある役職者の方を呼んでいただけますか?」と伝えてください。
次に店長が現れたら展示品を売ってもらえるように交渉開始です。
以上です!
えっ、たったそれだけで売ってくれるの?
こう思われる方も多いと思いますが、実はこれを月末(25日以降)に交渉ほしいのです・・・更にできるだけ閉店ギリギリ(1〜2時間前)ぐらいがベストです!
ほとんどの家具を販売している店ではノルマのようなものが設定されており、『今月は●●●●万円が売上目標』というような感じになっています。
だいたい3〜4月あたりの引っ越しシーズンだと多めの売上目標となっているので、月末あたりに焦り気味の店舗が多いんです。
特に店長などは数字に敏感なので、「ここで展示品を売れば目標達成になる」とか「少しでも目標に近づける」などと考えます。
もし月の売上が目標より少しでも上回れば評価ポイントがつきますが、1円でも下回れば評価が下がります。
結局店長さんも企業の歯車なんですよね・・・。
基本的に売上などの数字を管理している人は、店長もしくは副店長です。
彼らはその数字によって出世できたり、また希望の職種や地域に異動できたりなどメリットがありますので、結構融通が利く場合があります。
もちろん100%必ず展示品を売ってくれるというものではありませんが、可能性は結構高いです!
ちなみに、これらの家具のほとんどは海外生産です。
主に東南アジアで作られていて、貨物船で運ばれてきて、国内の物流センターで保管管理されています。
しかし、諸事情によって国内の物流センターに在庫がないケースがあります。
大量に生産輸入したにも関わらず人気商品で品薄になることもありますが、もともと少量しか生産されなずに結果として国内に入ってくる数が少ないこともよくあります。
これは過去のデータから生産量や輸入量を調整しているためですが、現場で働いている店員としては何も手出しできない分野なんですよね・・・。