会社が倒産して無職になったブルベアトレーダーの日常

元配送ドライバー業でしたがコロナで会社が倒産しクビになり、時間だけはあるので株のブルベアだけでなんとか食ってます

【異世界冒険ラノベ風6】下級冒険者(非正規社員)がパワハラ魔王に挑んで玉砕するという話-6

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アルバイトごときがちょっとした不毛なパワハラ上司に挑むというノンフィクションです!

前号からの続きで、Part6になります。

できれば先にこちらをお読みいただいた方が話がつながります。 

the-kouri.hatenablog.com

 
このブログは異世界冒険ライトノベル風に記述されています。

先に言っておきますが、若干読みにくいかも〜です!

 


迷宮ダンジョン(本社店舗コールセンター)に潜入して3週間が経過した。


少し仕事にも慣れてきたので、冒険(外出)がない暇な時は、電話要員としてコールセンター業務もこなすことになった。


ちょうどその頃、新人でコールセンター専門の女性パートが入社してきた。


彼女はコールセンター業務未経験の方で、カスタマーサービス素人だ。


俺も新人みたいなものだからお互い頑張りましょうね〜などと話をしていたが、彼女が翌日から出社することはなかった


彼女が1日で終了した理由は明白だ……20分程度のパソコンのアプリ操作と電話を取った時に言うセリフぐらいしか教えずに、「とにかく電話が鳴ったら取って!」という指導だったからだ


おいおい、研修とか育成とかやらねーのかよ!


電話を取ってわからないことがあったら保留にして、その都度誰かに質問するというやり方だった。


馬鹿じゃねーの?

出勤初日の人は全部わからねーよ!


行き当たりばったりで、その都度教えるというスタイルが正しいわけねーだろ!


せめて誰かしら正社員が付きっ切りで新人さんの近くにいてサポートするとかしないと仕事なんか覚えられるはずがない。


しかもギリギリの人数でやっているから、新人パートさんが質問しようとしても誰も手が空いていないという状況がいくらでもあった。


そりゃ辞めるわな……俺も早くABC店に戻りたいよ。


ある時、配送センターからの電話を俺が受け付けた。


話の内容としては「明日お客様宅に配送設置予定のソファーの背中裏部分に小さい傷があった。メールで画像を送るので、どのように対応すれば良いか指示が欲しい」とのこと。


はぁ〜?


そんな指示を俺の独断できるはずもないので、俺は止むを得ず鏑木に聞きに行った。


俺「鏑木さん、この件について質問があります」


鏑木「嫌でーす!」


またしてもパワハラである。


ちょうどその時間帯は魔王(本社店舗の店長)などの偉い人や正社員が誰もいなかったので、仕方なく鏑木に聞いたのだが、あろうことか拒否られた。


まぁたぶん鏑木なりの冗談なのだろうが、俺はムッとした。


俺「ちゃんと仕事しましょう! で、これです」


俺は強制的にプリントした相談案件を鏑木に見せながら説明した。


鏑木「なんですかこれ? ウチで判断するようなことじゃないでしょ。配送センターにも正社員や上司がいるんだから、そう思いません?」


俺「そう言えばいいんですか?」


鏑木「だってそうでしょ? ウチとは無関係の案件でしょ?」


確かにその通りだと思う……商品の傷や破損などでお客様と揉めた場合などの対応はやるけど、まだお客様のもとに商品が届いてもいない状況なのだから。


このように考えていた時、もう一度配送センターから電話がかかってきて、別の人が電話を取ったが俺を指名してきたので電話を変わることにした。


配送センター「先ほどのソファーの件ですけど、こちらで傷を補修ができるらしいんです。その状態でお客様にお届けしてもよろしいでしょうか?」


知らんがな。


またこの内容を鏑木にお伺い立てるのが面倒だったので、俺は独断で行動することにした。


俺「じゃあ、とりあず補修した状態をお届けの際にお客様に『これでいいっすか?』と確認してもらってください。もしお客様がNOの返事だったら、とりあえず現状のソファーを使用していただき、その間に交換用のソファーを新規で発注して、商品交換の日時などをお客様と相談してください」


配送センター「わかりました!ではそのように対応いたします。ありがとうございました!!」


傷物のソファーなどはどこかの店舗でB級品として1割引販売すれば良いだけだ。それほど大した問題ではないし、お客様が「これでいいです」と言えば儲け物だ。


俺は先ほど鏑木に相談したので、事後報告となってしまったが報告した。


鏑木「田中さん、めっちゃイイ判断ですよ。その調子で頑張ってください!」


ん?


何か鏑木の態度が少し変わったような……俺に対する評価が今ので上がったのか?


気持ちワルっ!


とにかくあと1週間の我慢だからな、なんとかやり過ごそう……そんな俺の儚い思いはやはり簡単に踏みにじられた。


俺の記憶ではこの日を境に鏑木から『洗脳魔法(マインドコントロール)攻撃』を受ける羽目になってしまった。


俺と鏑木で一緒に外出するたびに、奴は洗脳魔法を放ってくるようになった。


まず始めに「この仕事が楽である」ということを小型荷馬車(軽バン)を運転している俺に対し、とくとくと説得してくる。


鏑木「こんな車で走るだけでお金もろえるなんて楽だと思いません?」


もちろん俺は魔法シールドで奴の攻撃をブロックする。


俺「いえ、それだったら宅配ドライバー業と似たようなものだから給料が合わないです」


鏑木「でも宅配ドライバーよりも楽ちゃいますか〜? 休憩も取り放題だし、タバコも吸い放題。絶対にイイ仕事だと思うんだけどなぁ」


俺「そんなにイイと思うなら鏑木さんがやればイイでしょ」


このような不毛な攻防が続いた。


どうやら鏑木は俺をなんとか言いくるめて、このまま迷宮ダンジョン(本社店舗コールセンター)に残そうと考えているようだ。


別の『洗脳魔法(マインドコントロール)攻撃』も紹介しよう。


鏑木「パートさんも『異動届』を出せば、他の店舗に異動できるんですよ! それに時給もこっちの方が高いでしょ!!」


俺「異動する気なんてさらさらないですよ。プラス(仮)はパート社員に交通費を支給しない規定だから、マイナスになっちゃうじゃないですか」


俺は店舗を異動しろと言われた。


そして『鞭と飴を使い分ける』ということなのだろうか、たまに高圧的な態度で『洗脳魔法(マインドコントロール)攻撃』を仕掛けてくることもあった。


鏑木「本社店舗コールセンターではね、お宅の店舗の面倒も見てやってんですよ。来月からABC店は人を出せないと言ってきてるんですよ? 人も出さずに面倒だけみてもらうなんてずうずうしいと思いません?」


俺「・・・それって、私が考えたり判断しなければならないことですか? ABC店の責任者は店長なんだから彼と相談するなり、本社店舗の店長らと相談するような話なのでは?」


鏑木「だから田中さんが来月もここに通えば丸く収まるんすよ」


俺「私は店長から1ヶ月限定という話を了承してきているだけです。パートごときの独断で何かできるような話ではないでしょ?」


鏑木「だから、こっちはABC店の面倒を見てやってるんですよ?」


俺「じゃあ、『ABC店から人を出さないなら面倒見るのをやめる』という話を本社店舗の店長に進言すれば? でもその前にコールセンター専門のパート募集やってるんでしょ? 今度は1日で辞めないように工夫をした方がいいんじゃないですかね〜?」


バッチバチの攻防戦である。


鏑木「わかりました。じゃあ僕がね、上に掛け合って田中さんだけ特別に交通費を支給してもらえるようにしますから、それなら問題ないでしょ?」


まだ言うか……。


俺「(はぁ〜)あのですね、交通費をもらえることになっても通勤で往復2時間もかかるんですよ? いくら時給が100円高いと言っても1日たったの800円ですよ? 2時間もかけて通勤するようなメリットは感じられませんよ」


鏑木「じゃあ時給がいくらだったらこっちに通いますか?」


俺「(ちっ、しつこいなぁ)たとえ時給2000円と提示されても異動はしません(キッパリ)!」


鏑木「・・・・・・」


俺「以前も言ったと思いますが、ABC店は自宅から徒歩5分の距離なんですよ。それが気に入って勤務しているんだから異動なんて論外です」


このような不毛な論争が何度も繰り返された……そう、鏑木は何度も同じことを俺に言ってくるのだ。


これってパワハラ認定でいいよね?


なぜ「たかがアルバイトごとき」にフリーエージェントの話を、強引に持ち出そうとするのだろうか?


冒険者である俺は、街にいるモブキャラ(喫煙所の仲良しさん)に話を聞きに行くことにした。


Aさん「あ〜、それはね・・・・・」


俺はAさんの話に妙に納得した。


つづく。