少し暖かくなって花粉舞い散る3月も終わろうとしている今日この頃ですが、私が勤務するプラス(仮)ABC店(ホームセンター系)にも新人パート従業員が数名入ってきました。
毎年のことなので、まぁ〜なんとかするしかないのですが、バックヤード関連に配属された新人教育係を任されてます。
もちろん配属部署が生活雑貨の女性(学生さん)は、生活雑貨のベテランパートさんが指導します。
これから私の指導方針や新人指導のコツなど記述していきますが、「正しい指導方法」とは言えません!
それでも新人指導の参考にはなるかと思いますので、良かったらお読みください!
1 新人さんは学生さんなんですよ
まず始めに相手の立場をよ〜っく考えます。
相手は大学生(今年入学の1年生)です・・・ということは『本業=学業である』ということが前提になるわけなんです。
間違っても学業よりバイトを優先させてはならないのです。
『一所懸命仕事を覚え、仕事ができるようになり、時給が上がったら嬉しい』
↑このような感覚を身につけさせないように指導するのが私の方針だったりします。
そんなことは大学の成績を上げるために努力したりとか、3〜4年後の就活で頑張るとかのほうが本人のために良いに決まっています。
もちろん大学卒業後にプラス(仮)に就職希望だったり、同じ小売業や流通業に就職希望だった場合は除きます。
学生さんの場合は長くても4年間しか勤務しないのです(留年とか大学院進学とかは別ですけど)。
そんな立場の決まっているパート従業員に本気で「あれもやれ」「これもやれ」と教えるのは個人的に面倒なので、必要最低限のことだけを教えるようにしています。
仮にできることが増えれば時給が上がります・・・でもよく考えて欲しいのですよ。
時給が上がると言っても半年で10円ぐらい、1年で20円ぐらいです。
大学生の場合4年間だとすると最終的に80円ぐらいが限界です。
週に20時間勤務だと1ヶ月80時間勤務
80円×80時間=6400円
大学4年生の最後の半年間でこのぐらいの時給アップです。
当然月に80時間みっちりシフトに入れることはないと思うので、現実的には平均して5000円ぐらいでしょう。
もっともたくさんバイトができる大学1〜2年生までだとせいぜい40円×80時間=3200円、つまり2年生の後半でこの程度の収入増になるだけです。
「いや、月に3200円の収入増は大きい!」
このような考えをお持ちの方は、最初からもっと高時給のバイトを探してください。
男性なら土日だけ引越しや配送補助などの力仕事系のバイトをやれば、プラス(仮)で月に80時間働くよりも稼げますよ!
ちなみに新人さんが大学生ではない大人ケースでは、がっつり時間をかけて教育を施して、いろいろと覚えてもらいます!
2 フレンドリーな関係を築き上げる
これメッチャ重要なことです。
私も自信はないのですが、これができていない人が多いような気がします。
まず新人さんの個人差はありますが、出勤初日からの数日間は緊張されています。
周りの先輩パート従業員はほとんど全員大人という環境が初めてのことが多いので、出勤2〜3日で仕事に慣れるなんてことはまずあり得ません。
高校生までの大人との付き合いなんて、自分や友人の親、学校の先生ぐらいで、基本的に『子ども扱い』してくれる大人ばかりなんです。
そんな環境だったのに、いきなり知らないオッサンやオバサンがたくさんいるの環境に即対応できるほうが少数派なんですよ・・・さらに『いろんなタイプのお客様』も店内にはウジャウジャいますからね!
このような新人さんは学生ではない大人でも同様で、小売業の経験者でない限り毎日が緊張の連続です。
緊張していると本来の能力が発揮できないのは当たり前で、「誰でも出来る簡単な作業」であっても、完璧に出来るようになるには時間がかかります。
それとちょっと気になることがあります。
よく仕事を教えるときに「メモを取れ!」という方がいますが、私は真逆の考えで基本的にメモを取らせません。
メモを取ろうとしたら「メモらなくてもいいですよ〜!」と言うことにしています。
なぜなら、メモを取らなければ覚えきれないほどの仕事をやらせないからです。
私の経験では緊張状態の新人さんが口頭で伝えて確実に覚えて実行できることは2つぐらいまでだと思います。
例えば1つの作業を完了させるのに10の説明が必要だとします。
10の説明を全て口頭で伝えて記憶して実行できる人なんて稀な存在です。
だから最初の2つだけを伝えて実行させ、終わったら報告してもらって次の2つを説明します。
要するに1つの作業の説明を複数回に分けるんです!
利点としては新人さんにメモを取らせるという面倒な作業がなくなりますので、新人さんも効率よく仕事ができるようになります。
本来「新人さんにメモを取らせる」という指導方法や教育方法は間違いなんです。
なぜなら「この紙に書いてある通りにやってください」などというように、指導する側から予めメモしてある紙を渡せば済むことだからです→それがマニュアルなんですけどね。
マニュアルを読ませて実行させるだけなら教育係は不要ですよね?
新人さんにメモさせている時間がもったいないですよね?
本来、メモを取らなければ出来ないような仕事というのは間違いなんです〜!
なにか「ちょっとした注意点やコツ」みたいなマニュアルには書いていないことなどはメモってもらっても良いと思いますが、作業工程の全てをメモらせるのは時間の無駄です。
そしてさらに必然的に指導する人とコミュニケーションが多くなりますので、新人さんに『私の言葉』が通用しているかを判断できるようになります。
2 同じことを何度も訊くのは良いことなんです
たまに「さっき言ったでしょ!」「このあいだ教えたばかりでしょ!」などと新人さんの記憶力が悪いせいにする教育係の方がいますが、根本的に間違っています。
教育係の言葉が新人さんの頭に入っていないのは、教育係側の責任なんです。もちろん例外はありますが、新人さんがミスをしたり間違ったことをするなどの責任は教育係の説明や言い方が悪いことが多いです。
私は新人さんだけではありませんが、同じことを何度も聞かれる方が助かると考えています。
新人「田中さん、何度も同じことを訊くようで申し訳ないのですが〜」
私「同じ質問は200回までOKです!だから『あと199回だけ』訊いてもいいですよ!!」
↑これは私の『決まり文句』の1つで、できるだけ『冗談っぽく』言うように心がけていますが、本気で何度でも同じことを訊いてもらって良いと考えています!
一般的には「何度も同じ質問をすることは悪である!」とされているようですが、あやふやなままで作業するよりも確実にミスが減ります。さらにマニュアルなどに書かれていることであっても、知っている人に訊いた方が圧倒的に時間短縮につながります。
つまりそれほど熱心に仕事を早く覚える必要性はないということなんです。
もし新人さんが間違って作業を進めているようだったら、それを見ていてあげさえすればいいだけですので、そのとき優しく説明してあげましょう!
3 新人さんがミスをしても絶対に叱りつけてはいけません
前提として・・・各メディアで報道されている『バイトテロ』のような悪ふざけなどは別の問題であり、論外です。
スポーツなども同じですが、仕事で叱られながら覚えて成長して行くという考え方は・・・あり得ません。
逆に仕事で褒めながら覚えて成長して行くというパターンはあり得ます。
私も出来るだけ作業結果を褒めるよう努力しているつもりです(できているかな?)。
作業の途中経過もある程度は見守ってあげる必要がありますよね。効率の良いやり方を教えてあげることも必要です。
例外はありますが、基本的に新人さんや部下のミスは教育係や上司の責任です。それを怒鳴ったり叱責したりするのは自分自身が腹が立っただけの話です。
短気な人でストレスが溜まった瞬間すぐ吐き出すような人は、人に何か物を教えることができない人ですので、教育係は不向きと言えますし、新人さんの定着率が著しく悪くなる要因になります。
これは正社員でも同じことで、変な先輩や上司の下につくと離職率が高くなります→企業も気がつけよ!
例外というのは同じミスを短期間で何度も繰り返すなどの場合です。
例えば飲食店で出勤するたびに毎回必ず食器を数枚落として割ってしまうなどです。1ヶ月に1〜2枚程度ではなく、毎月のように30枚ぐらい割ってしまう人はその仕事に向いていませんので、配属を変えるか辞めてもらった方がお互いのためです。
このようなミスを異常なぐらい何度も繰り返してしまうような人は、単なる注意不足というレベルではなく、何かしらの病気の可能性があります。
世の中には一般人の想像が及ばないような病気を抱えている人がたくさんいます。
もちろんその方々を否定するのではなく、その人に向いた部署や職業に就いてもらうのが幸せというものです。
例えば「泳げない人(カナヅチ)が水泳のインストラクターになる」なんて無理ですよね。
それでも受付業務だったり清掃の仕事ならできるかもしれないと思うのですよ。
もちろん、その決定権は私にはありませんので、正社員である店長や役職者にそれなりの報告を上げて判断してもらうことになります。
実際に私よりちょっと年上の男性の方には、私が店長に進言して部署を異動してもらったことがあります。
この年配の男性の場合は他にも色々な部署で問題を発生させてきたという経緯があり、最終的に私の部署にやってきたのです,が、どうしても私が休みなどでいない時に彼の出勤が多く、私の目が行き届かないので、結果的に他部署同様にミスを連発してしまいました。
店長には「私を彼と同じ出勤日や時間帯にできるならウチで面倒を見ます!」と断言していたのですが、どうやら根本的に無理なようで違う部署に異動することになりました。
ちなみにその年配男性が最終的に行った先というのが『転倒防止確認』という彼のために作られた部署(?)です。店舗には様々な商品の展示物がありますが、ほとんどが地震の際に転倒しないための処置を施してあります。ただレイアウト変更などで転倒防止装置がキチンと設置されていないとか、お客様が勝手に外したり場合がよくあり、それを週に2回4時間出勤してくる年配男性に確認させています。
そう、年配男性は週に8時間しか勤務させていないのです!
もちろん評価も最低ランクで、時給も最低賃金らしいのですが、それでも辞めないで勤務されています。
たまに『転倒防止確認』以外のこともやっていただく場合がありますが、基本的に店長直々に仕事を与えているようです(力仕事がメインです)。
4 なんでもすぐに質問してもらえる状況を意図的に作り出す
これはコミュニケーション的なことなのですが、教育係や職場の先輩などがやたら厳しい人ばかりだと質問や確認などがしにくいものですよね。
「なんでわからないことを質問しないんだ(怒)!」
このように怒る人もいるみたいですが、やはり「むすっ」としている人やガミガミ言ってくる人には質問しづらいものです。
私は極力敬語とタメ口を混ぜて話すようにしています。
やはり丁寧に説明するというのは重要なことですが、あまりかた苦しい話し方だと相手も緊張していますので、できるだけリラックスできるように努めています。
要するに「くだらないことでも細かいことでも何か疑問に思ったら質問してね!」と思わせないとダメなんです。
これらを口で言う人がいますが、それは無駄です。
そのような雰囲気を作ってあげない教育係が悪いのです。
このことは『ミスの隠蔽』にも繋がりかねない重要なことなんです。
新人さんがミスをしても気がつかないケースもありますが、ミスを報告しないケースもよくあります。
「ミスしたことを報告すると怒られる」
これが全てです。
「ミスをしても私がカバーするから安心して報告してください」
これも口で言うのではなく、このような雰囲気を作ってあげないとダメなんですよ。
教育係は知識や技術があるのはもちろんですが、どのようにしたら新人さんがリラックスできるような空間になるか・・・これが出来る人でなければ教育係は向いてないです。
私が新人だった頃はプラス(仮)の専門のインストラクターの方に教えていただきました。細かい業務は他店舗の実際に働いているパート従業員だったのですが、その方も丁寧で親切に教えていただきました。
けっして先輩ヅラして偉そうにする人なんていませんでした。
4月以降は大学を卒業して入社したばかりの新入社員が研修に来ますが、この方々も指導しなくてはならないという・・・気が重いです。
まぁ、現場のことはパートである私の方が詳しいので仕方ないのですけどね!
・・・と、ここまで偉そうにうんちくたれておりますが、実際に自分が出来ているかどうかわからないです・・・『新人さんから逆評価』なんてあるといいかもしれませんね!