アルバイトごときがちょっとした不毛なパワハラ上司に挑むというノンフィクションです!
前号からの続きで、Part4になります。
できれば先にこちらをお読みいただいた方が話がつながります。
先に言っておきますが、若干読みにくいかも〜です!
とりあえず迷宮ダンジョン(本社店舗コールセンター)での初日の仕事は2件の商品交換だけで終了した。
本社店舗の裏に車をつけ、交換してきた商品を下ろした後、荷馬車(軽バン)を駐車場へと移動させる。
で、帰社早々真っ先に行うのが喫煙所での一服であった。
鏑木「まぁ、冒険(外出)が終わって急ぎとかなければ、休憩外でも一服して適当に休んでもらって構いません!」
おぉ〜、言質取ったどぉ〜!
鏑木曰く、『冒険(外出)=クレーム対応→それなりのプレッシャーがある仕事(大変な仕事)』ということらしく、あまり公にはできないが、ちょっとぐらい休憩しても良いとのことだ。
もちろん昼食などの休憩も外出時には適当にコンビニなどに入っても良いらしい……本来、休憩を取る際はタイムカードを切らないとならないが、外出時には不可能なので、ある程度の『休憩(さぼり)』は目を瞑っているようだ。
一服した後はお客様からサインをもらった『本物の伝票』を的確に処理し、交換して持ち帰った商品は専用の用紙に必要事項を記入して、指定された場所で保管する。
そして結構重要なのが駐車料金の精算である。
これに関してはABC店でもやり方が同じなので、全く問題ない。
パソコンに入力してプリントした用紙に魔王(店長などの役職者)に捺印してもらい、『お客様受付カウンター』に持って行き、誰かしらにお願いして自腹で支払った駐車料金を精算してもらうのだ。
その処理をしてもらっているときに、ちょっとした事件が発生した。
お客様「ねえ、ちょっと! いつまで待たせるのよ!!」
なぜか年配の女性が俺に対して怒りを露わにしてきた……新手の魔物出現か?
まぁ、そう言われても俺が待たせている訳ではないということを相手も理解しているだろうから、話だけでも聞いてやることにした。
俺「お客様、どうされましたか?」
お客様「ここでず〜っと待っているのに、誰も店員さんが来ないのよ!」
そりゃ誰も来ねーよ、店員に声かけろよ。
彼女の手には1枚の伝票らしき紙が握られていた……たぶん『注文伝票のお客様控え』ってところだろうと推測した俺は、ちょっと離れていたオバハン従業員に声をかけ、お客様の対応をお願いした。
俺に落ち度はないと思うが、後ほど対応をお願いしたオバハンになぜか怒られた。
オバハン従業員「あなたねぇ、お客様がいらしたらあそこの番号札を取ってもらいないさいよ!」
意味不明である。
いや、言っていることは理解できる。
カウンターには『番号札の機械』が設置されており、お客様がカウンターに用事がある場合は機械から排出される番号の書かれた紙を取るようになっていた。
中型店であるABC店にはない設備だが、ここは大型店なので常設されていた。
でだ、なんで店舗業務に関係ない俺がオバハンに怒られなくてはならないのだろうか?
オバハン……いや、『お局ババア』よ……おまえ、俺がわざわざ他店舗からヘルプでコールセンターに来ていることを知っているよな?
おまえ、間違いなく朝礼にいたよな?
俺はおまえがいたことを覚えているぜ!
1人だけ『明らかに60歳オーバーの女性がいた』ので珍しかったからな!
なぜそんな他店舗の俺、しかも今日初めてきた本部店舗だぞ?
そんなシステムやルールは知らねーよ!
お客様が俺に対して苦情を言うのはわかる、店員のユニフォームを着用しているからな。
そんなお客様に親切心で対応してやったのに、なんで俺が注意されなくてならんのだ!
『お局ババア』にも鏑木と同じ匂いを感じた。
たぶん相手にどんな事情があろうと自分の考えが正しいと思い込んでいるタイプで、気に入らないことがあると相手を非難するという典型的な自己中心魔人(人間)だ!
まぁたぶん『態度が悪いパート従業員』なんてこの『お局ババア』ぐらいだろうから、今後はできるだけ関わらないようにしよう。
ということで無事(?)に初日を終えることになったが、正直なところ2度とこんなところに来たいとは思わないな。
なぜかアウエー感がハンパない。
俺、バイト・パートなのに……さらに他店舗からヘルプに来てあげているのに……。
憂鬱ではあったが、翌日も通勤荷馬車(電車)に揺られ、ちゃんと出勤した。
当たり前のことだ……いくら非正規社員とはいえ、1度やると決めた以上1ヶ月間やり抜くだけだ。
今日も鏑木と一緒に冒険(外出)することになったが、小型荷馬車(軽バン)の運転について猛烈なダメ出しをくらった。
まずは車の速度。
若干空いていた某2車線道路の左側を時速50〜60km/hの速度で走行していると
鏑木「ねえ、右車線からビュンビュン抜かれて危ないでしょ、もっとスピード出さないと!」
某2車線道路の速度制限は時速50km/hである、こともあろうに鏑木は俺に「スピード違反をしろ!」と言ってきたのだ。
もちろん車で走行している今は冒険中(仕事中)である。
これって完全にパワハラじゃね?
もちろん断った。
俺「ここは50km/h制限で、こっちは制限速度を守って走っているんですよ? 他の車が飛ばしすぎなんですよ」
よく「車の流れにのって走行しないと危ない」という理由で速度違反をする人がいるが、それはただの『無謀運転』だ。速度違反しても良いと言う理由にはならない。
嘘だと思ったら警察に聞いてみるといい↓。
『空いている50km/h制限の道路で、私は制限速度を守って走行していると、後ろから来る車がビュンビュン抜いていきます。私もスピードを出した方が安全なのでしょうか?』
今回のケースのポイントは「空いている2車線道路」というところだと思う。
他の車は広くて空いている道路だから運転手の勝手な判断で、時速70〜80km/hという危険な速度で走行しているだけだ。
おまけにこのクソ暑い中、こっちの軽バンはスタッドレスタイヤだ。万が一の急ブレーキで止まれないとわかっている車で、制限速度を大幅に上回るような運転なんかするもんか!
次にうろ覚えではあるが、先の見えにくい信号のない交差点の一時停止でも注意された。
鏑木「なんでもっと前に車を出して止まらんの?」
答えは単純である……停止線で確実に一時停止した後で、前に車両をゆっくり出そうとしているからだ。
道路交通法では「道路標識等による停止線の直前(停止線がない場合は、交差点の直前)で一時停止しなければならない」となっている。
車が少しでも動いている状態で停止線を踏んだらアウトだ。
鏑木よ、おまえは交通法規というものを勘違いしていないか?
実際に運転されている方はわかると思うが、確かに停止線の前で止まらない車は多い。だがそれは「たまたまそこに警察官がいなくて捕まらなかっただけ」である。日常的に走行していて、そうそうパトカーや白バイなどに遭遇することはないから、軽微な違反をやっていることに慣れてしまい、罪悪感を持たないだけなのだ。
おまえと違って俺がゴールド免許なのは、そういう細かいところで交通法規を守っているからなんだよ。
※鏑木は定期的に違反切符を切られているそうです。
だが、「この車の運転に関するパワハラのこと」を俺は少し悩んだ。
もちろん誰になんと言われようと交通違反するつもりはないのだが、このような鏑木からのパワハラを上に訴えるかどうか、だ。
仕事中に上司が交通違反をしろって言ってんだぜ?
会社からは「安全運転でお願いします!」と常日頃から言われてるんだぜ?
最悪、「鏑木と一緒に仕事をするのを拒否します!」と宣言しても別に俺が非難されることはないだろう……とは思うのだが、なにかフラグが立ちそうな予感がする。
たった1ヶ月間の辛抱だ……もう少し我慢してみようかな?
そもそもこの考えが大間違いの元であった。
つづく。